バイオメディカル分野では一般に合成膜が用いられます。高分子膜は人体の自然ろ過システムを再現するためにつくられていて、ドラッグデリバリシステム、医療器具、および人工バイオオーガンに使用するために研究、開発がすすめられています。

例えば、腎機能障害がある場合には、体内から老廃物を取除く方法として血液透析に合成膜が用いられます。透析液に浸漬されている半透過性の膜を用いて患者の血液を通過させて、この膜をとおして血液中の尿素などの老廃物を透析液中に拡散させます。

この合成膜は多くの場合湿っており、また滑りやすいため、引張試験が難しい可能性があります。軟組織の試験と同様に、グリップ表面は膜をしっかりとつかむため十分な摩擦を有していなくてはなりませんが、一方で試験片が裂けることを防ぐために十分精巧にできていなくてはなりません。

最近インストロンでは、湿潤高分子膜の試験に関するグリッピングソリューションを推奨する依頼を受けました。この試験においては、高分子膜を柔らかくして膨らませるため、最初に水中に最大20分間浸漬しました。その後、空気圧式サイドアクショングリップとゴムコーティングを施した固定具フェースが装備された5965デュアルコラム卓上型電気機械式万能試験機を用いて湿潤試験片の試験を行いました。この高分子膜は非常に繊細でグリップを閉じる際に過剰に高い圧力によって試験片が早期に破損してしまうため、クランプ圧力を慎重に制御しなくてはなりません。

試験片が湿っているため、耐食性のグリップあるいは取付け具の使用が望まれます。インストロンのBluehill®は、必要とされる試験の制御と結果の双方を提供します。

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