建設業で用いられる石材には曲げ強さ試験が要求されます。「石材の曲げ強さに関する標準試験方法」としてASTM C880は、曲げ強さを測定するために要求される試験片と取付け具に関する詳細を提供しています。

石材の破壊係数を測定するASTM C880の要求条件には、下記のような機械の仕様と試験片の準備方法が含まれています。

  • 装置:圧縮負荷能力ならびに4点負荷取付け具を有する試験機。この取付け具には、石材試験片の垂直負荷を確実に行うため、軸受支持ブロックが含まれている。荷重と支持ブロック間のスパン長さとスパン距離は、±0.05インチ以内で一定していなくてはならない。
  • 試験片:サンプルは、4インチx 1.25インチx 15インチの寸法に鋸断して、グラインダー仕上げをする。荷重に垂直な面の微細な研磨面と、その他すべての面の微細な鋸断仕上げが要求される。試験のそれぞれの具体的条件に関して、最小5個の試験片の試験を行うものとする。
  • 試験片の測定:下部支持スパンは12.5インチとし、上部支持スパンは6.25インチに
    設定する。
  • 調湿:石材は、乾燥あるいは湿潤の両方の条件で試験を行うことができる。
    • 乾燥試験片はカ氏140±4°にて48時間。
    • 湿潤試験片はカ氏72±4°にて48時間水中に浸漬しなくてはならない。

曲げ強さの試験を行うためにインストロンでは、圧縮専用能力を有する産業シリーズ600DX油圧万能試験機の使用を選びました。この試験機には、曲げ試験取付け具の上部をはめてセンタリングする取り付け機能を有する調節可能なクロスヘッドが含まれています。さらにこの試験機には、取付け具下部のセンタリングを可能にするテーブルが含まれています。インストロンは、ASTM C880の規定に従う4点負荷システム用に、下部支持具(直径1インチ)2個と、上部荷重負荷ブロック(直径1インチ)2個を提供するため、要求される取付け装置を設計しました。

インストロンは、ユーザーインターフェイスとして、「Bluehill材料試験ソフトウェア」を推奨します。これにより、オペレータは容易に試験を設定して試験速度を制御し、試験後には迅速に正確な結果を得ることができます。このソフトウェアは、試験の完了後にASTM C880により要求されるデータ分析をすべて実施することができ、オペレータが評価するために結果を画面に表示します。結果とデータは、後からネットワーク経由で検索したり、アクセスできるように、Accessのデータベースにも保管されます。

インストロンは、試験装置、方法、および結果の要求事項を十分に理解するため、ASTMC880に目をとおして検討することを推奨します。

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