人工芝の耐久性に関する産業標準を確実に満足するために、製品の品質試験における人工芝表面のタフト結合度試験は非常に重要です。この調査においては、裏打ち材料からタフトを完全に引きはがすために必要な力の大きさを測定しました。インストロンでは、ASTM D1335-03に従ってこの試験を実施しました。
タフト結合度試験の難しさは、多くの場合、タフトが短くてグリップまたは冶具にうまく入れ込むことが難しいことにあります。グリップ操作を容易にするため、インストロンは容易に取り外しのできる上部グリップまたは冶具を推奨します。フックで上部グリップに固定されたヘモスタット(はさみ状のクランプ器具)は非常によく機能することが分かりました。フックまたはヘモスタットを直接グリップするため、先進サイドアクショングリップまたは空気圧式サイドアクショングリップを使用することができます。
試験片ホルダーは、下部グリップまたは装置のベースに固定しなくてはなりません。この試験でインストロンは、この規格の要求事項に従って準備した直径2インチのPVCパイプを用いて試験片ホルダーを組み立てました。試験するタフトと背中合わせの裏打ち材がパイプの表面に接触しないように、2 x 2インチのカットアウト部を作りました。このパイプの周囲に8 x 6インチの試験片を巻きつけ、試験するタフトの真下にカットアウト部を合わせました。それから上記のようにヘモスタットを用いてタフトをグリップしました。試験速度は12インチ/分とし、試験は毎回タフトが完全に引き抜かれた時点で中止しました。
タフト結合度試験に適したシステムには、インストロンの3300又は5500電気機械式試験機があります。必要とする測定項目が最大点または最小点における荷重または伸びの場合、あるいは試験片の破断時に測定を行う場合には、インストロンは、3300シリーズ試験機の利用の際、PCを使用する代わりに、当社のタッチパネルの使用を推奨しています。タッチパネルは、簡単な計算の報告書を作成でき、使用の簡便さと床面積が重要なポイントを占める品質管理用途には理想的です。
ASTM D1335の要求事項を十分に理解するため、試験を実施する前にこの規格全体の検討を行うことをインストロンは推奨します。