ASTM D885は、人造有機繊維から作られた工業用フィラメントヤーン、このようなヤーンを編んだコード、このようなコードを織って作られた織物、およびとくに空気式タイヤの製造に用いられるためにつくられた製品の試験を扱います。この規格は、他のゴム製品を強化するために用いられる類似のコード&ヤーン、および他の産業用途で用いられる類似のコード&ヤーンに適用することができます。
未加工のガラス繊維のヤーン製品は、主としてフィラメントワインディングおよびフィラメント突起用に設計されたか、またはケーブル強化材として設計されたEガラスです。ヤーンは、ケーブルの設計で高いレベルの性能を可能にするシラン系結合剤を用いて処理されています。未加工のガラス繊維ヤーンの引張試験は、通常ASTM D885に従って実施されます。
この試験に関してインストロンは、2714-010空気圧式コード&ヤーングリップ(容量5.0 kN)一式を装備した6800電気機械式試験システムを使用することを推奨します。この5900システムを用いると、試験片にかかる最大荷重を制限する試験片保護機能の恩恵を受けることができます。試験片保護機能が作動している場合、試験する製品にかかる力が予め設定された限界値以内に留まるように確実にするため、自動的にアクチュエータまたはクロスヘッドが移動します。この機能は、多くの場合事前に操作限界値を設定する際に、設定時における試験片またはコンポーネントを保護するために利用されます。
これまでに経験した荷重から考えると、最大容量5 kNの試験機の使用で十分です。さらに、この種の試験の実施には、インストロンの またはBluehillソフトウェアパッケージが適しています。