近年、繊維強化セメントの製造メーカーより、製品の耐衝撃特性、特に施工過程に関連した特性を試験できる衝撃試験システムについて推奨するよう依頼されました。繊維強化セメントは、住宅の外面のリフォームを計画している家主にとって、1つの選択肢になっています。砂とセメント、セルロース繊維から成る複合材料である繊維強化セメントは、耐火性があり、腐敗やシロアリに対して耐性があります。環境に優しく、外観の持続性も高いことから、羽目板や屋根板の代替になります。また、シートとして、被覆材や軒下などのライニングにも使えます。外面リフォーム以外には、木製看板の代わりとしても使えます。
9440または9450の衝撃試験機は、そのようなケースに適した試験を行うことができます。試験片を支える3点曲げ治具は、お客様により選択されました様々な形状やサイズを持つタップインサートを用いることにより、色々な種類の衝撃試験を行うことができます。計装化タップを追加し、Bluehill IMPACT ソフトウェアとデータ取り込み解析システム(DASデータ収集システム)を用いることにより、実施される各試験から、吸収エネルギーや破壊開始点などの情報を収集することができます。
9440または9550は、衝撃現象下における、材料挙動特性を把握するのに適しています。計装化された衝撃試験を通じて得られる情報は、材料の複合化における変更が、現実の状況でどのような影響をもたらすかについての基礎データとなります。恒温槽を用いることにより、様々な温度における衝撃特性を調べることができる、また、様々な冶具や落錘インサートを用いることにより、他種類の衝撃現象をシミュレートすることができるなど、より広範囲の試験を実施することができます。