プラスチックは繰り返し負荷を受けると、それ自体の引張強さあるいは圧縮強さよりはるかに低い応力レベルで破壊します。プラスチックは、引張荷重と圧縮荷重の組合せ負荷を受けると、さらにひどい破壊を生じます。プラスチック材料はきわめて非線形な材料で、温度が変化するとさまざまな性質を示します。従って、設計者は設計に利用する前にこの材料の特性と疲労性能を調べることが大切です。
この低荷重動的疲労試験を実施する場合、インストロンでは、低温及び高温双方においてプラスチックス材料の性能を評価するため、恒温チャンバとともに当社のElectroPulsE1000 全電気式動的試験装置を使用することを推奨します。調整済みの環境内でサンプルを保持するため、疲労試験専用 メカニカルウェッジアクショングリップと、最初から組み込み済みのプッシュ/プル・ロッドを用います。
さらに、WaveMatrix 動的ソフトウェアは、ステップごとの異なる応力レベルと集中制御された恒温チャンバを用いると、疲労試験の自動化が可能です。データは、Microsoft Excelのような業界標準プログラムを用いた分析を行うために、ASCllベースのデータファイルとして保存されます。
WaveMatrixは、以下のような性質を含むさまざまな材料特性をリアルタイムで計算するためのオプションとして、「計算モジュール」を用いて機能拡張を行うことができます。
・ 動的メカニカル分析(DMA):動的スチフネス(K*)あるいは動的弾性率(E*)
・ 弾性スチフネス
・ エネルギー:エネルギーあるいは残留サイクルエネルギー