金属の常温以外での引張試験

自動車の研究開発を行う上で常温とともに使用される作動時の温度下において、材料がどのような機械的性質を示すかを知ることは重要です。 多くのOEM製品には全ての部品が達成しなければならない、独自の温度要求があります。例えば、-30℃から80℃までというようなものです。さらにエンジンとトランスミッション部品は非常に熱くなります。材料の性能を測定する上で、試験中に要求された温度にさらすことは非常に重要です。

試験片温度の維持

課題

金属の常温以外での引張試験

高温での材料性能を測定する上で、試験片材料の温度を必要温度において注意深く制御することが重要です。補助的なパーツやユニットに対する温度要求は、エンジン・ブロック内の材料と比較してそれほど高くありません。エンジン・ブロック内の材料では著しく高く破断を起すこともあり、材料が融点に近くなることもあります。

インストロンのソリューション

金属の常温以外での引張試験

3119-600 シリーズの恒温槽 は、-150℃から600℃(350℃)までの温度を正確に制御することができ、エンジンやトランスミッションのユニット製品における材料に適しています。恒温槽では実現できない温度帯は1200℃まで使用できる加熱炉があります。SF-16型3ゾーン抵抗加熱炉は分割構造設計となっており、ロードストリングを取る付けたまま、迅速かつ容易に装着できます。調整可能なステンレス製のラッチで試験中は炉分割部を一体的に固定し、試験終了後は簡単に外せ、開放することができます。加熱炉の均熱時間は、Bluehill® Universal ソフトウェアにより設定でき、均熱後に自動で試験を開始します。さらにTestProfilerソフトウェアを使うことにより、試験中において異なる荷重条件や異なる温度を設定することができます。

高温におけるひずみ測定

課題

金属の常温以外での引張試験

完全な応力-ひずみ曲線は材料が持ちこたえる最大応力とひずみだけでなく、剛性や降伏(材料が完全に変形する状態)などの重要な特性について、また究極的には使用条件下で材料がどのような機械的性質をかが判ります。従って、高温試験においてひずみを測定することは不可欠なことです。

インストロンのソリューション

金属の常温以外での引張試験

お客様の要求と加熱炉の種類に応じて、伸び計は幾つかの選択肢があります。加熱炉に側面ポートがある場合には、横から挿入する伸び計が使用できます。この伸び計は高温領域の外にある伸び計本体に長いセラミック製アームが付いています。側面ポートが付いていない加熱炉である場合、W-6183(伸び測定ユニット)のような鉛直方向の機械的伸び計が有効です。


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