金属ボルト試験

自動車の製造において金属ボルトは、高強度が要求される構造組み立てから軽量部品装備までの用途で大量に使われています。どのような用途に使われようとも、その用途に適しているかどうかを評価するため、または品質規格に適合していることを保証するために金属ボルトの試験は重要です。

大量生産における品質管理

課題

金属ボルト試験

ボルトは非常に大量に生産されますので、製品が出荷できることの確認試験はできるだけ迅速に完了しなければなりません。

インストロンのソリューション

金属ボルト試験

ボルト用の試験付属品により、ウェッジアクショングリップやファスナーホルダーグリップを使用して、最も標準的なボルトやネジやびょうやナットの保証荷重試験や縦軸引張り試験を行うことができます。これらはほとんどの万能および引張試験機に適用できます。用意されている付属品は、ボルトホルダーワッシャー短ボルトホルダー、 ナット保証荷重キット、と小型対応キットです。

各ボルトホルダーにはキー溝があり、オペレータは迅速かつ正確に試験片を装着することができます。各ボルトホルダーの底部には円形のくぼみがあり、ワッシャーがぴったりと納まるようになっています(Eシリーズのホルダーでは、金属シート製のアラインメントデバイスが使われます)。これにより試験片を毎回、確実に軸中心に設置できるので、装着時間と滑り発生を抑えることができます。

短い長さのボルト

課題

金属ボルト試験

各々の種類のボルト長さは用途に応じて大きく変化します。多くのボルトは短く、引張試験においてつかむことが非常に難しくなっています。標準的なボルトの引張試験では高強度の平面形状のネジ付きワッシャーを用いますので、この厚さを考慮するとつかむための充分な軸部が残らないことになります。

インストロンのソリューション

金属ボルト試験

ボルトホルダーから突き出るような、“シルクハット型”や“ダンベル型”の付属品により、短いボルトの試験が実施できます。

ナットの保証荷重

課題

金属ボルト試験

ボルトについて試験することに加えボルトに固定されるナットについても、試験が必要です。この試験ではナットをナットのネジよりも強い心軸に装着して、ナットのネジが耐える最大荷重を測定します。

インストロンのソリューション

金属ボルト試験

高強度のナット保証荷重試験セットを用いることにより、標準的なボルトホルダーに装着することが可能になり、この試験を迅速かつ容易に完了することができます。

ひずみ測定と複数の荷重ステップ

課題

金属ボルト試験

特定の試験ではボルトの降伏応力と剛性を正確に決めるために、伸び計が必要になることがありますが高エネルギー破断による機器の損傷を防ぐために、伸び計を試験途中で取り外されなければなりません。降伏強度が決定された後取り外すためには、試験で一度荷重をゼロに戻し伸び計を取り外した後に試験を再開して破断まで続行しなければなりません。

インストロンのソリューション

金属ボルト試験

 TestProfilerBluehill® Universalソフトウェアを用いることにより、複雑な荷重変更の試験を行うことができます。規格の要求に適合するようスムーズで自動的な切り替えが可能であり、伸び計の安全な取り外しができます。

せん断強度

課題

金属ボルト試験

実際の使用条件の中でボルトはしばしばせん断荷重を受けますが、これには単純なせん断と二重せん断があります。このようなせん断荷重のもと、ボルトがどのような振る舞いを示すかについて理解して、製品破壊が起こらないように確認することが重要です。

インストロンのソリューション

金属ボルト試験

インストロンの単純および二重せん断 試験用治具は、どの万能試験機にも簡単に装着できます。二重せん断試験はパンチ穴の両面を支持する治具を用いて、圧縮により実施されます。一方、単純せん断試験は治具を通すように装着されたボルトを使用して、引張りにより実施されます。これらの試験はせん断における初期降伏まで実施されます。それ以上の伸びは、治具を損傷する可能性があります。


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