接着試験

軽量化への動きが自動車に使用される材料の種類を拡大するとともに、これらの材料を接合する手法の信頼性についての要求が重要度を増しています。

接着剤による接合技術は異なった材料を接合することができ、多くの場合において従来の方法よりも改善された性能を示すことができますが、信頼性の高い結果を確保するには注意深い品質認定と品質管理が必要です。

動的および静的接着試験

課題

接着試験

接着剤が自動車において、より難しい用途に使用されるに従って、様々な環境条件における静的および疲労状態を明らかにする必要が増しています。

接着剤による接合の機械的性質(例えば、強度や剛性)を試験するために、色々な技法が採用されています。固い部品どうしの接着剤接合の強度測定はせん断強さ試験を使って行います。柔軟な部品と固い部品または柔軟な部品と柔軟な部品の接合部の強度測定には、色々な形式のはく離試験が採用されます。

破壊靭性試験は静的および疲労荷重下で、接合部のき裂成長を調べるために行われます。破壊靭性試験の結果により、接着のメカニズムと接合部破断の原因について明らかにすることができます。

インストロンのソリューション

接着試験

インストロンの電気機械式万能材料試験機および動的試験機のラインナップは、接着剤接合の試験の全ての種類に適応します。また、接着剤の強度を評価するための、様々なグリップや治具を用意しています。接着材のせん断強さ試験はウェッジアクショングリップかネジ式サイドアクショングリップ空気圧式グリップの何れかを使用して実施されます。はく離試験は直角引剥がしまたは 角度自在引剥がし浮遊ローラー回転ホイールなどの治具を使います。 昇降ドラム式引剥がし治具等の特殊治具が用意され、サンドイッチコア材料における接着剤の接合試験に適用できます。Bluehill® Universalソフトウェアは静的な接着試験に理想的で、オプションのAdhesive Applicationを選ぶと、ASTMやENやISO規格に従って事前設定された多数の試験メソッドが含まれています。

接着剤接合の疲労試験は疲労試験用の機械式または油圧式グリップを用いて、動的試験機で実施できます。接着剤は様々な環境条件において試験されますが、その場合にはインストロンの恒温槽 が用意されています。

衝撃接着試験

課題接着試験

自動車のデザインが進化する中で接着剤は、多くの金属やプラスチックやゴムやガラスを接合する従来の方法であった締結材を急速に置き換えるようになっています。構造フレームの組み立てやフロントガラスや他の部品を接合するために、特別に合成された接着剤はよりよい美観を与え、雑音や振動(NVH)を低減し、さらに製造コストを低減することができます。一方で、接着剤の使用が増すなかで自動車メーカーや接着剤供給企業は、考えられる全ての実使用条件で接合の信頼性を確保するため、新しい試験方案を開発しなければなりません。衝突における衝撃力はフレームやフロントガラスにおける接合部を破断して、乗客の重大な怪我を生じる可能性があります。

インストロンのソリューション接着試験

自動車メーカーや接着剤供給企業は製品や製造プロセスの変化が衝撃性能に与える相対的な影響について比較するときISO 11343の衝撃下でのくさび-剥離試験を採用します。インストロンは、ISO 11343に準拠した標準治具と専用試験治具を開発しました。治具は自動車のフレーム部材に接合したフロントガラス試験片の衝撃試験を実施するための特殊な支持治具とさまざまなストライカーを含んでいます。この衝撃試験システムはインストロンの恒温槽が使用でき、研究開発施設において製品性能を最適にし、国家基準に準拠することを目標として様々な材料成分や硬化処理条件や温度に関して実験を行うことができます。


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