シートベルト高ひずみ速度試験

自動車分野では、乗客の安全性が鍵となり、重要な安全部品の試験、また規格に確実に準拠するため多くの研究開発が行われてきました。シートベルトは、車内内装との二次衝撃を軽減させる他、乗員の勢いを軽減させ、衝突時や急停車時に乗員が車両から飛び出すのを防ぐなど、車の安全面で大きな役割を果たしています。これにより、ダッシュボードやステアリングホイールコラムでエアバッグや衝撃吸収機構などの他の安全機能と併用した場合に、大怪我をする危険性が大幅に軽減されます。シートベルトの引張強度と耐久性に加えて、ポリマーは破損することなく衝突時に高ひずみ速度衝撃下で異なった機械的特性を示すため、高ひずみ速度下のシートベルト材料の挙動は興味深い話題です。

シートベルト材料の高ひずみ速度挙動の特性評価の課題に応えるために、インストロンは高ひずみ速度試験システムVHS(高ひずみ速度)のロングストロークバリエーションを開発しました。より柔軟な高分子コンポーネントの試験に充分な静的容量35kN、動的容量50kN、公称ストロークは600mm、最大試験速度は20m/秒となっています。また、インストロンは高ひずみ速度での材料評価試験の総合的なソリューションを提供するために、特注の専用グリップとDIC計測を統合した非接触ひずみ測定システムを開発しました。