タイヤ用のゴムの引張試験

引張試験におけるエラストマーの伸びは使用中のタイヤの振る舞いを予測するために、タイヤメーカーによって用いられる重要な特徴です。しかし、この伸び特徴に起因して、この材料の性質を試験することが難しくなっています。

ひずみ測定

課題

タイヤ用のゴムの引張試験

伸び計は最も一般的な規格(ASTM D412ISO 37)では要求されていませんが、正確で再現性のある結果を得るため、ひずみ測定デバイスの使用が推奨されています。エラストマーの試験では従来のクリップ式伸び計では、充分な測定距離を確保できません。

さらに、多くのユーザーにとってタイヤのエラストマー材料を様々な温度において試験することが重要です。

インストロンのソリューション

タイヤ用のゴムの引張試験

 高性能ビデオ伸び計(AVE 2)は非接触式伸び計であり、エラストマー材料に対する試験に理想的です。AVE 2は1インチの標点距離に対して2400%までのひずみを測定することができるとともに、破断までのひずみを測定できます。試験片との接触を必要としないので早期破断と無効な試験に繋がる可能性のあるつかみ傷を生じません。AVE 2は恒温槽 内でひずみ測定するのに使うこともでき、常温外の条件での試験を実施できます。

インストロンのXL 長伸度伸び計も破断まで使うこともでき、エラストマー材料の試験ができるように設計されています。試験片にあわせてナイフエッジのクランプ力を調整でき、試験片の早期破断を低減できます。1インチの標点距離に対して3000%までのひずみを測定することができます。

エラストマー用グリップ

課題

タイヤ用のゴムの引張試験

試験過程でゴム材料は高い伸びを示すとともに、かなりの薄肉化を生じます。これによって試験片が薄くなり、グリップから滑ってしまい無効な試験に繋がりかねません。一方でグリップのつかみ圧を強くし過ぎると、チャック切れや早期破断を生じます。

インストロンのソリューション

タイヤ用のゴムの引張試験

2712-04シリーズ空気圧式サイドアクショングリップにより試験中を通して、一定の圧力を維持することができます。供給圧力を調整できるので滑りとチャック切れを排除するように、圧力を調整できます。特許になっているジョーフェース のクイック交換機能により、材料に最適なフェース表面に簡単に変更することができます。

もう1つの方法として、セルフタイトニングパッキン偏心ローラーグリップ を使うことができます。このグリップはギザギザの偏心したローラーを使い、試験中を通して試験片をクランプします。エラストマー材料に対する荷重が増加すると、ローラーが偏心しているのでクランプ力が増し、グリップから試験片が滑り出すことを防ぎます。  


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