課題
新技術の出現するにしたがい、新しいクラッチ・システムに対する要求に対応するため、現在のシステムに関する高度化が必要になっています。主として、エンジンとトランスミッションの間の動力伝達に注力されています。動力伝達の迅速で信頼性の高い接続と遮断や、円滑なスタート、エンジンの振動の減衰、容易な操作、乗り心地と耐用年数の両立、および装備スペースの最小化などを確保することが必要です。このような要求に応えるため、連結部品または2マスフライホイールについて、動的部品の検査とともに、動的遠心力(回転運動量、対応する遠心力)を伴った走行強度試験が実施されなければなりません。更に、クラッチ部品およびダンパー要素について、実際の摩耗量が調査されなければなりません。加えて、回転角度に伴うトルク特性を計測する必要があります。
インストロンのソリューション
動的ねじり試験台は、ねじり振動ダンパーについて、回転速度における疲労試験が行えるように設計されています。これらのダンパーは、新しいクラッチ・システムの2マスフライホイールにおける、ダンピングエレメントとして使われています。ダンピングエレメントは、クラッチおよび回転トランスミッションの質量により発生される振動を軽減するために使われます。
フライホイールのベアリングとダンピングエレメントについて、経時的な挙動を調べることができます。更に、トルクが変化する過程(推進と引張)における、多段ねじり挙動(クラッチのヒステリシス・ループ)を、回転速度の関数として決定できます。
ロータリーベーン原理を利用した、回転型Hydropulsロータリーアクチュエータにより、公称2500 Nmまでのトルクと、高サイクルねじり振動を発生させることができます。試験片ととともに、制御された速度で回転します。その結果、運転条件下で生じる全ての負荷条件を、試験片に再現することができます。