ハンダボールの圧縮試験

IPC TM-650

課題

ハンダペーストメーカーや電子パッケージの専門家は、組立の課題に対応するため、ハンダ合金とフラックス材料の新しい組成を常に考案しています。0201サイズのチップ部品の組立には、Type-4やType-5のハンダペーストよりも、粒径が10μ以下のType-6のハンダペーストが望ましいと考えられています。パッケージ底部にあるハンダバンプを使って基板上に取り付けられるボールグリッドアレイパッケージ(BGA)は、より小さなハンダバンプを活用する傾向にあります。その結果、損傷を起こす最大荷重を把握するため、ハンダバンプまたはハンダボールについて機械的試験を実施することが重要になっています。このようなハンダボールの試験の有効な方法の1つは、圧縮によるものです。単一のハンダボールに圧縮荷重を負荷することにより、ボールが破壊して破損するまでの最大荷重を推定することができます。これにより、組立パッケージにおけるハンダバンプの強度評価が行えます。

インストロンのソリューション

インストロンの6800 シリーズ システムは、このような精密圧縮試験を行うのに理想的です。破壊に必要な荷重に応じて、シングルコラム型またはデュアルコラム型システムのどちらかを活用できます。色々な直径の 専用ピン・プローブが用意されており、ハンダボールに対して正確な圧縮試験を行えます。多数のクランプ法を準備しており、本試験のために組立パッケージを正確にクランプし位置合わせすることが可能です。インストロンのモーター駆動型XYステージ を使うことにより、多数のハンダボールの圧縮試験を、1回の試験で自動的に実行できます。Bluehill® Universal ソフトウェアにおけるTestCam(試験用ビデオ装置)モジュールを活用すると、圧縮試験のリアルタイムなフィードバックのため、バンプ圧縮のビデオによる観察を通じて定性的解析を行えます。試験前に高温にする必要がある場合には、専用の加熱ステージがあり、圧縮前にパッケージまたは基板を加熱することができます。